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2001年

2001年12月19日 株式会社日本電子公証機構の 電子認証サービス iPROVE
電子署名法の特定認証業務に認定される
     
2001年11月26日 日本電子公証機構と日本ベリサイン
パッケージソリューション 「dPROVE with PKI」を発売
― 多彩な機能の電子公証サービスとPKIの迅速な導入が可能に ―
     
2001年11月 日経手帖「きょうのことば」
     
  2001年10月 日経情報ストラテジー
−−新紀年企画・日本型IT革命の将来
迫り来る電子契約社会
     
  2001年8月23日 日経産業新聞
−−株主総会をIT化
     
  2001年7月24日 日経産業新聞
−−キーワード『電子公証』 B to Bなどに不可欠
     
  2001年5月11日 日経産業新聞
−−電子文書認証サービス始動 NTTデータが先行
     
  2001年5月1日 日経産業新聞
−−財務諸表を電子開示
会計士協会など次世代対応で推進組織
     
    印刷情報新聞
−−電子ファイルの証明サービス機構
亜細亜証券印刷などが設立



2001年12月19日

株式会社日本電子公証機構の 電子認証サービス iPROVE
電子署名法の特定認証業務に認定される


株式会社日本電子公証機構

株式会社日本電子公証機構(本社:東京都渋谷区代々木3丁目25番3号、代表取締役:菊田昌弘=きくた まさひろ)では、同社が運営するネットワーク上でのセキュリティサービスの一つである電子認証サービス「iPROVE 」(以下、iPROVE といいます。 アイプルーブ Identity PROVE 個人を証明するの意味)について、平成13年4月1日付で施行された「電子署名及び認証業務に関する法律」(以下、電子署名法といいます)で定められた特定認証業務に関する認定取得の手続きを進めてきましたが、平成13年12月14日に同法に基づく、総務省、法務省、経済産業省の3省による認定を受けました。 この認定取得にあたっては、日本ベリサイン株式会社(以下、「日本ベリサイン」といいます)の協力を受け、わが国において日本ベリサインのPKIサービスを用いた初めての特定認証業務として実現したものであります。

ネットワークの進展を受けて、ビジネスでやり取りされる様々な書類が電子化され、また行政手続きの原則的電子化の方針が明らかとされるなど、今後ますますインターネットを利用する動きが活発化すると予想されています。一方、ネットワークへの不正侵入や情報の偽造・改ざんといったニュースが連日のように報道されており、インターネットを利用する上でのリスクが社会問題化し、重要な文書を交換することに対する不安や、サイバー・テロに代表される直接・間接の経済上の損失を招いているのも事実であります。
これらの問題の解決を計り、さらにネットワーク社会の健全な発展に寄与することを目的として電子署名法は施行されました。その趣旨は、電子化された情報に対する電子署名に対して、従来の書面上に施された手書きの署名や押印と同様の法的推定力を認めるところにあり、また認証業務を行うもののうち、一定の水準を充たすものは、国の認定を受けることができるというものです。

この国の認定を受けたiPROVE により発行された証明書添付の電子署名を付した電子文書について、従来紙書面に対して施された、自筆署名や押印と同様の法的根拠が認められることになったことになります。

日本電子公証機構のiPROVEは、TTP(Trusted Third Party:信頼される第三者機関)の立場に基づいて同社が運営する、一連のネットワーク上でのセキュリティ・サービスの一つであります。電子メール送信者の本人性及び電子メール電文の非改ざん性を第三者機関の立場から証明するサービスです。本人性の証明には、公開鍵基盤(PKI)方式の電子証明書を利用しております。日本電子公証機構は、iPROVE利用者が所有する秘密鍵(署名鍵)に対応する公開鍵(検証鍵)が利用者に帰属することを証明する電子証明書を国によって認定された特定認証機関として発行します。iPROVE利用者は、電子メールに秘密鍵で電子署名する際、この電子証明書を添付することによって、当該電子メールの受信者にその電子署名が間違いなく利用者本人のものであり、また電子メールの電文が改ざんされていないことが証明可能となります。





【電子認証サービス iPROVEについて】
  1. サービスの概要:
    • 電子署名法に基づいた証明書発行サービス
    • S/MIMEを利用した電子メール本文と添付ファイルの送信者の本人性を第三者機関として証明するサービス
  2. 証明書の有効期限:1年
  3. 電子署名の方式:ハッシュアルゴリズムSHA-1、暗号アルゴリズムRSA、鍵長1,024bit
  4. ご利用者環境:
    • 秘密鍵の生成ブラウザー:Internet Explore 5.5
    • 電子署名付き電子メールの送受信に使用するメーラー:Outlook Express 5.5
  5. サービス開始:平成14年1月より
  6. サービス価格:年間利用料 ¥7,000/1証明書


【日本電子公証機構について】
平成12年4月に、亜細亜証券印刷株式会社、株式会社シナジー・インキュベート、株式会社システムコンサルタントの3社共同出資により設立された日本電子公証機構は、「信頼される第三者機関」(TTP: Trusted Third Party) として、電子ファイルを対象に、「だれが」「いつ」「だれと」「なにを」交換しアクセスしたかを、中立性と客観性をもって証明する電子認証サービスと電子公証サービスを提供します。ネットワーク普及とともに、一方で大きな問題となりつつある「なりすまし」や「否認」、「改ざん」などのセキュリティへの脅威を軽減し、ネットワーク時代にふさわしい、新しいビジネス構造や行政手続きの実現に向けて、最新のサービスを提供していきます。

<この件に関するお問い合わせ>

◇報道機関
株式会社日本電子公証機構
〒151−0053 東京都渋谷区代々木3-25-3 あいおい損保・新宿ビル16F
マーケティング担当:畠・吉川
Tel : 03-5308-7558  Email: info@jnotary.com

◇誌面に掲載される場合の読者の問い合せ先
日本電子公証機構 カスタマサービス
TEL:03-5308-7558 e-mail:info@jnotary.com





2001年11月26日

日本電子公証機構と日本ベリサイン
パッケージソリューション「dPROVE with PKI」を発売
― 多彩な機能の電子公証サービスとPKIの迅速な導入が可能に ―


株式会社日本電子公証機構
日本ベリサイン株式会社

日本電子公証機構(本社:東京都渋谷区、代表取締役:菊田昌弘=きくた まさひろ)と、インターネット・トラスト・サービスの提供会社である日本ベリサイン株式会社(本社:神奈川県川崎市幸区、代表取締役社長兼CEO:川島 昭彦=かわしま あきひこ 以下日本ベリサイン)は、電子公証パッケージソリューション「dPROVE with PKI」を提供いたします。

日本電子公証機構と日本ベリサインとは現在、共同で電子公証サービスの提供を行っていますが、電子公証サービスのより一層の普及促進のため、日本電子公証機構の電子公証サービス「dPROVE」と日本ベリサインの電子認証ソリューション「VeriSign OnSite」とをパッケージ化し、迅速、安価、容易に電子公証サービスを利用できるようにした「dPROVE with PKI」の販売を行うものです。販売開始にあたり、2002年1月1日から12月31日まで、キャンペーンを展開し、期間中、特別価格の298万円(10メンバー)を適用します。

今後、ビジネスでやり取りされる様々な書類が電子化され、インターネット上で活発に取り交わされていくことが予想されます。2001年4月に施行された電子署名法やIT書面一括法などによりそれらの電子文書にもリアルな文書と同じような法的根拠が認められるようになり、その結果、第三者機関により発信者および送信者を電子証明書で正しく認証し暗号化技術により通信情報の親展性を確保するとともに、文書が改ざんされていないことの証明、及び受発信時刻の特定という公証機能が必要になっています。

日本電子公証機構の「dPROVE」は、顧客が作成(あるいは所有)してdPROVEに登録された個々の電子ファイルについて、その本人性と非改ざん性を、顧客のデジタル証明書と自書署名、電子ファイルのハッシュ値、第三者によるタイムスタンプを使って、日本電子公証機構が第三者の立場で証明するサービスです。登録された電子ファイルを、そのまま原本として安全なキャビネットで責任を持って預かる保存サービス、お客様ご指定の相手の方と安全に電子ファイルを共有交換するサービスも、あわせて提供し、電子契約書、電子帳簿、電子入札、電子調達、電子カルテといった様々な用途に利用できます。

ベリサインは設立以来、全世界50カ国以上に存在する関連企業を通じ、大規模な認証サービスを3,000以上の企業組織を対象に提供した実績と、優れた運用プロセスを保持しています。ベリサインのマネージドPKIソリューションは、数百ユーザから数百万ユーザ規模までの認証局の運用が可能なスケーラビリティと、X.509やS/MIMEといった標準仕様に準拠し、100社を超えるパートナ企業の製品と連携可能な高い汎用性を備えています。 今回のキャンペーンの概要は以下の通りです。




パッケージ名: 「dPROVE with PKI」
キャンペーン期間: 2002年1月1日〜12月31日
販売価格: 298万円(10メンバー)から
販売方法: 日本ベリサインおよび日本ベリサインのリセラー、日本電子公証機構より販売

以 上


<日本電子公証機構について>

平成12年4月に設立された日本電子公証機構は、「信頼される第三者機関」(TTP: Trusted Third Party) として、電子ファイルを対象に、「だれが」「いつ」「だれと」「なにを」交換しアクセスしたかを、中立性と客観性をもって証明するサービスを提供します。ネットワーク普及とともに、一方で大きな問題となりつつある「なりすまし」や「否認」、「改ざん」などのセキュリティへの脅威を軽減し、ネットワーク時代にふさわしい、新しいビジネス構造や行政手続きの実現に向けて、最新のサービスを提供していきます。

<日本ベリサインについて>

1996年、VeriSign, Inc.(NASDAQ:VRSN)の最初の海外法人として設立された日本ベリサインは、ウェブサイト、エンタープライズ、Eコマース サービスそして個人に対してインターネット上の信頼を提供するリーディング・カンパニーです。同社はドメイン名、重要なウェブ・アイデンティティを提供するデジタル証明書サービス、そしてオンライン事業者が安全なEコマースと通信を展開するために欠かせない電子認証とトランザクションの基盤を提供します。日本ベリサインのサービスはウェブサイト( www.verisign.co.jp )あるいは営業部、日本ベリサイン販売代理パートナからお届けしています。
Copyright (c) 2001 VeriSign Japan K.K. All rights reserved.
※VeriSign、VeriSign OnSiteはVeriSign, Inc. の登録商標です。VeriSign Go Secure!はVeriSign, Inc.のサービスマークです。
※その他本資料に記載の商標は各社の商標です。

<この件に関するお問い合わせ>

◇報道機関

株式会社日本電子公証機構
〒151−0053 東京都渋谷区代々木3-25-3 あいおい損保・新宿ビル16F
マーケティング担当 畠
Tel : 03-5308-7558  Email: info@jnotary.com

日本ベリサイン株式会社
〒104-0028 東京都中央区八重洲2-8-1
マーケティング・コミュニケーションズ 飯坂・直木
Tel:03-3271-7019 Email:pr@verisign.co.jp

◇誌面に掲載される場合の読者の問い合せ先

日本電子公証機構 カスタマサービス
TEL:03-5308-7558 e-mail:info@jnotary.com

電子認証ソリューション Go Secure!サービス/ベリサイン・オンサイトについて
営業部 Tel: 03-3271-7013  Email:gosecure@verisign.co.jp




2001年11月号 日経手帖「きょうのことば」

電子公証

契約書や設計図などの電子文書をインターネットで送信した際に、その内容が改ざんされ ていないことを第三者が証明するサービスのことです。ネットを使い高額の取引を行う企 業間電子商取引(BtoB)や、行政機関と企業が公共工事の入札作業などを処理する電子政府サービス(GtoB)などが進むにつれ、公証サービスも欠かせなくなると見られ ています。

電子公証サービスは日本ベリサインや日本電子公証機構などの民間会社が始め ています。いずれも電子文書を送信した人の身分を証明する電子認証の一環という位置付けです。企業などの顧客はこうした会社と契約し、パソコンに「電子証明書」と呼ばれる 暗号ソフトを搭載し、認証と公証の両サービスを受けることになります。

具体的には、利 用者は証明書の入ったパソコンで公証して欲しい電子文書を指定、公証会社に依頼します 。要請を受けた公証会社はネット経由でその文書が収められているサーバーと文書を確認 、自らの公証データベースに文書の内容と公証時刻を記録し、利用者には「電子公証レシ ート」を発行します。後日検証が必要になった際、利用者はこのレシートと文書を指定し 、公証会社がもつ記録と照合することで内容に変更がないことを証明できます。

取引額の 大きなBtoBや情報公開が求められるGtoBでは、データを送った人の身分を証明する電子認証、データ内容の確認ができる電子公証が共に欠かせないといえます。2001 年9月から地方自治体として初の電子入札を始める神奈川県横須賀市では、第三者の電子 公証局(電子公証を行うコンピューターシステム)を利用し、建設会社などと取り交わす 入札、応札データを公証してもらう仕組みを導入します。




2001年10月号 日経情報ストラテジー

新紀年企画・日本型IT革命の将来
迫り来る電子契約社会


インターネットの出現で、我々個人の生活は大きく変わった。消費者としての実感は確か に「革命」である。だが企業にとって本当に革命と呼べるのか。その恩恵を利益と言う実 態で享受している企業は、まだ少数派だろう。

「インターネットで有望な取引先を見つけ たが、信用できる相手なのか不安だ。信用情報を得るために、多くの書類を集めたうえで 契約書を交わさなければ取引できない」。消費者の日常的な買い物なら、相手が有名な会 社ならクレジット番号だけで商品を購入できる。だがビジネスの商談となると話は別だ。 どんなに良い取引先のように見えても、あくまでネット上の情報に過ぎないからである。

かといって従来どおり書類ベースで商談していたのでは、インターネットがせっかく備え ているオープンでスピーディーという特質が全く生かされない。取引相手を現実世界のや り方でいちいち調べていては、コストと時間がかかり過ぎる。インターネット経由とはいえ、実態は既存の取引先と既存の方法で付き合っているに過ぎない。消費者を相手にした ビジネスも本質は変わらない。つまりEC(電子商取引)に大きな飛躍が望めない状況な のだ。そこに「革命」を実感できない理由がある。

だが、状況はここへ来て急展開し始め た。インターネット上のビジネスを単なる「商取引」から「契約」へと発展させる技術と 法制度が、本格的に立ち上がるからだ。

技術面では、取引先企業や顧客の正当性や信用を ネット上で担保する電子署名・認証システムが実用化される。暗号化技術に裏打ちされた このシステムを運用する体制も整いつつある。法制度面では、電子署名の効力を法的に裏 付けたり、インターネットを前提にした契約が合理的に実行されるための法律が続々と成立している。

e−Japan戦略のなかで策定された電子政府・自治体構想の存在も大き い。これまで効率化が一向に進まなかった行政サービスに大きなメスが入るからだ。企業 がビジネスを進めるうえで欠かせない各種申請や納税手続きから公共入札に至るまで、B toG(企業対政府)の分野で電子契約の大波が押し寄せる。

これまでのECは企業活動 全体のごく一部に過ぎなかった。ごく限られた取引相手との「商取引」だけではインパク トが小さい。デフレとグローバル化が加速する厳しい経営環境では、真のビジネス・パー トナーとネット上で「契約」することに価値がある。

この大型特集では、「電子契約」の うねりをいち早くとらえ、インターネット上における取引先、顧客、行政との関係が今後 どう変わっていくのかを大胆に予測すると同時に、この新潮流への実践的な対応策を明ら かにする。「電子契約社会」は、すぐそこまで迫っている。その巨大な波に素早く、かつ 確実に乗れる企業だけが、21世紀を勝ち残る。「インターネット革命」は、まさにこれ からが本番なのだ。


プロローグ ーー契約書が消える日
変貌する企業、行政、顧客との関係


200X年・中小建設業A社:
地方都市で建設業を営むA社は今年、地元の市から施設の設備工事を初めて受注した。かつては有力建設会社が独占していた工事だ。「インターネットでの電子入札制度が始まっ て、うちのような企業にもチャンスが巡ってきた」とK社長はうれしそうだ。
以前は、市の発注する工事に関して大手業者の談合の噂が絶えなかった。「今は、どこの業者がいく らで入札しているか分からない仕組みになっているので、談合がかなり難しいらしい。市 の職員も、開札日が来るまでは絶対に内容を見られないそうだ」。
A社の落札を手伝った パソコンのハードディスクには、入札書を送る時に「署名」するための鍵と電子証明書が 入っている。「これがないと参加できないから、管理には気をつけている。次回も頑張っ て落札できるように、もっと効率の良い仕事をしていきたいね」とK社長は笑う。

200X年・不動産業B社:
「分譲マンションの新規開発の手続きが、目に見えて速くなった」。B社の開発担当者で あるO氏は、そう実感している。
マンションの開発から竣工、顧客への販売までには膨大 な量の書類が発生する。土地を仕入れる際には登記申請書、近隣説明報告書。建築に当た っては事前協議申請書、環境設計申請書、構造評定申請書、建築確認申請書・・・。
以前 は書類の作成に長い時間を費やし、提出のために国や自治体に何度も足を運ぶ必要があった。
ところが「電子政府・電子自治体」が動き出してから、次々とインターネットで申請 が可能になった。データを何度も入力し直さなくても済むし、許認可のスピードもかなり 速くなっているようだ。
やり取りした書類のデータは電子署名され、作成者や改ざんの有無が誰にでもわかるようになっている。取引先でも同様の仕組みの整備を進めているようだ。B社は今後、取引先と交わす契約書類についても、紙を廃止して電子データを正式な ものとして保存する計画だ。

200X年・製造業C社:
「海外の取引先に押される形で取引の電子化に踏み切ったが、結果的には予想以上の効果 だった」。資材部長のH氏は昨年、同社製品の主要な原材料の輸出元と、貿易書類のやり 取りをすべて電子化することを決断した。輸出元企業が、今後は電子化による取引を優先 させたいと申し出てきたからだが、結果として手続きのスピードが上がり、資金効率が明 らかに向上した。
さらに、基幹業務システムへのデータの再入力などの二度手間や入力ミ スがなくなり、残業も減っている。「今となっては、紙でやり取りしていた時代が信じら れないくらいだ」。というのが、H部長の感想だ。


「契約の電子化」の衝撃

所定の書式に押印。「紙」を媒介にして行われている様々な取引や契約のスタイルが大き く変わろうとしている。

法定書類や契約書など、コンピュータが普及した現在でも、以前 として膨大な文書類は存在する。途中の取引は限りなく電子化しても、最終的な契約書な どは紙に印字して、印鑑を押す。だが、それが「当たり前」ではなくなりつつある。最終 的な契約、決済まですべてが電子的に執り行われる「電子契約社会」の到来が迫っている のだ。

これまで、真の意味での電子契約が実現しなかった理由はいくつかある。まず、法 制度だ。「文書によって交付すること」「文書によって保存すること」「収入印紙によっ て支払うこと」など、紙の存在を前提とした法律や政省令が多数存在する。IT(情報技 術)が登場する以前に作成されたものが大半なので当然なのだが、もちろん従わなければ 違法である。

そして紙そのものに対する、慣れと信頼感だ。誰でも、どこででも見られる 。簡単に保存できる。本当に見破れるかどうかは別としても、改ざんされていないかを目 で見て確かめられる。

しかし、途中の処理はすべて電子化されているのにわざわざ紙にし て受け渡したり、受け取った紙から再度システムに入力するなど、電子商取引の効率を大 きく落としたり、メリットを十分生かせない局面は多い。紙を取り扱うための手間、紙代 や印刷費、郵送・保存コストも決して小さくない。


法改正と電子政府が追い風に

こうした状況が、今後数年で一気に変わる兆しが見えてきた。

まず1つ目が、様々な法制 度の改正である。「IT書面一括法」や「電子署名法」、「電子契約法」など、紙の取り 扱いの負担を減らしたり、電子的契約の枠組みを示して電子商取引を促進しようという環 境が整ってきた。

2つ目が、国を挙げての「IT政策」のなかで、重点課題の1つとなっ ている電子政府の構築だ。今年1月には「e−Japan戦略」、3月には「e−Jap an重点計画」が矢継ぎ早に策定された。そのなかで、行政手続きの大幅な効率化を目指 して「2003年度までに省庁への申請・届け出手続きを実質的にすべて電子化する」と いう前倒しの目標が掲げられた。

電子政府が実現すれば、企業や個人と行政の間の手続き が簡便になる。これまでのようにわざわざ役所の窓口に出向いたり、形式的な書類を何度 も作り直すとうことがなくなるはずだ。税金や、手続きに必要な各種の手数料も、パソコ ンや携帯電話から金融機関を通じて手軽に払い込めるようになるはずだ。

しかし、さらに インパクトが大きいのは、電子政府によってできあがる「電子認証」の社会的基盤だ。これが、企業のビジネスをも大きく変える可能性がある。

日本が進めている電子政府構想で は、「政府の電子認証基盤(GPKI)が地方自治体、さらに民間企業までつながり、セ キュリティを全体で保持する社会基盤になるとう点で、世界でも前例のないものになるという。

これまで取引の際、相手先の信用(存在)チェックは、印鑑証明書や登記簿謄本な ど紙の文書か、直接の対面などに頼っていた。電子商取引で「直接対面」の機会が減れば 、「なりすまし」や「事後否認」などの危険性も増大する。

社会的な基盤が整備され、広 く利用できるようになれば、企業や個人が取引相手の「身元」を手軽に確認でき、安全性 の高い電子商取引、そして電子契約、決済が行えるようになるはずだ。

様々な分野で取り組みが始まる

限定的ではあるが、すでに電子認証を利用した取引や契約に移行し始めた企業はある。

東京証券取引所は今年夏から、東証の会員企業120社に対してインターネットを通じて提 供する情報のうち重要なものに「電子署名」を施していく。「確かに東証が発信し、内容 が改ざんされていない」ことを保証するためだ。

主に会員企業の代表者にあてた内容が中心で、毎日5〜10件はある。将来、電子認証が社会的に認知されるようになれば、会員 企業との双方向のやり取りも電子署名を前提にしたものにしていきたいという。

顧客とのリース契約の電子化に積極的なのがリース会社だ。リコーリースや昭和リース(本社東京 )は顧客に電子証明書をあらかじめ配布し、インターネット上で契約の変更や解除などの 手続きまでできるようにした。

これまではその都度、印鑑を押した変更届などが必要だっ たが、電子認証を利用することで本人確認や意思の確認(押印)をネット上で代替し、紙を廃止できた。

電子認証に加えて、電子的な文書の内容を第三者が証明する「電子公証」 と呼ばれる仕組みも登場している。重要な契約条件、例えば「日付」のデータは電子認証 だけでは保証しきれない。こうしたデータを含めて契約書の「原本性」(改ざんがないか )を保証し、併せてその原本を電子的に保管するサービスである。文書の原本性に関して は紙よりも高いレベルでの保証が可能になる。

電子データそれ自体には、原本であること を証明する手段がない。9月から電子入札システムを稼動する横須賀市役所は、入札の公 平性確保のため、認証用サーバーとは別に、専用の公証サーバーを導入した。入札内容が 事前に「改ざんされていない」ことの証明に利用する。

電子認証や電子公証などの基盤が できてくれば、電子契約普及への環境が整い、「紙文書による契約・取引」は徐々に衰退 に向かうだろう。


書面主義からデータ主義へ

電子契約への移行によって、利用者の意識も変わらざるを得ない。

「現在の゛契約書″ の書式をそのまま電子化することが電子契約だと思ったら、大変な間違いを犯すことになる」と、電子文書管理に詳しい日本電子公証機構(本社東京)の菊田昌弘代表取締役は警告する。

例えば住宅を購入するとき、金融機関や役所など様々なところに多くの書類を提 出しなければならない。しかし、それぞれの書類の処理ワークフローが対して変わることなく、手続きだけが電子化しても、メリットはあまり期待できない。それは単に、書類の 記入方式が手書きからパソコン入力になったというのと余り変わらないからだ。

紙文書を 重視する従来のやり方を「書面主義」と呼ぶなら、電子契約社会のやり方は「データ主義 」であるべきだ、と菊田氏は主張する。「大事なのは契約書を電子化することではなく、 契約の条項と条件を安全に保持すること、そして監査証跡も含めた内容を、必要なすべての機関がデータで共有できることだろう」。

業務ワークフローを変えずに電子契約の仕組 みを作り、さらに紙による既存の処理方式も作るならばコストは間違いなく上昇する。少 なくとも電子契約社会への移行段階では、一時的にせよ社会的コストの増大は避けられな いだろう。

これを乗り越える道はただ1つ、「データ主義」への早期の全面切り替え、そ して「書類」がベースの業務処理からの発送の転換だ。


まだ低いセキュリティ意識

「紙文書」が「電子文書」に移行すると、セキュリティの重要性が飛躍的に高まる。電子 認証や電子公証はもちろんそうしたリスクに対処するための仕組みだが、一般的な利用者 の認識はまだまだ低い。

機関投資家向け証券会社、東海インターナショナル証券(本社東 京)は今年3月から、日本ベリサイン(本社川崎市)が発行する電子証明書を全社員に配布し、社員が顧客向けに発信するすべてのメールに電子署名を施している。

海外では昨年 、米国の通信機器メーカー、エミュレックス社がインターネットで偽のプレスリリースを 流され、株価が急落して被害を受けるなど、なりすましによる事件が起きているが「日本 で顧客向けにこうした対策をとったのは当社が初めてらしいと聞いて驚いた」と、東海イ ンターナショナル証券・企画部IT企画室の小泉裕室長は言う。

電子商取引や電子契約で は、第三者によるなりすましや改ざんといったリスクだけではない。取引の当事者である 顧客自身が「こんな条件の取引は承諾していない」などと主張する「事後否認」もありう る。このような場合、4月に施行された電子署名法によって、契約書に顧客の電子署名が 施されていれば、裁判所でそれが法的効力のある証拠だと認められるようになった。逆に 、電子認証や電子公証といった基本的な対応を怠ったり、対応を誤ると、思わぬ落とし穴 にはまることもありうる。


IT、法務、文書管理をどこが担当

インターネットと法に詳しい弁護士の速水幹由氏は「法の整備によって、ネット取引のグ レーゾーンが少しずつ減り、企業の電子商取引や電子契約がやりやすくなるだろう」と見る。

だが企業にとって別の大きな課題も存在する。IT、法への対応、文書管理という3 つの分野が重なる部分の専門家や専門部署が現在は皆無だということだ。今後、こうした 境界領域の業務をどのような部署が担当していくべきか、企業が経営的判断を迫られるこ とがあるだろう。



2001年8月23日 日経産業新聞

株主総会をIT化 法制審商法改正案

法相の諮問機関である法制審議会の会社法部会は22日、株主総会の招集通知の送付や議 決権行使をネット経由で行うことを認める商法改正案をまとめた。企業がネット経由で消 費者に直接商品を販売する電子商取引(EC)の「BtoC」モデルのように、ネットを 活用して個人株主や外国人投資家をいかに引きつけるか。今回の商法改正はBtoC型の 投資家との関係構築を加速することになりそうだ。


IRは「B to C」型

住友電気工業は今年6月に開催した株 主総会に先立ち、招集通知をホームページ上で開示した。同社は外国人株主の比率が22 .3%と高く、郵送形式では海外の株主に総会開催が十分に伝わらない可能性もある。あ くまで書面の送付というこれまでの手段を踏んだ上でのネット化だったが、今回の商法改 正を先取りした取り組みといえる。

法制審会社法部会の「商法等の一部を改正する法律案 要綱案」は、ストックオプションや新株発行に関する制限の緩和などのほか、株主総会の 招集通知の発送や株主による議決権行使などについてインターネットなどを利用すること を認めた。政府はこの商法改正案を秋の臨時国会に提出、早ければ来春以降の株主総会で 実施できる見通しだ。

金融機関との株式持ち合い解消が進む中、企業にとってもネットを 活用した個人株主などの取り込みは死活問題となりつつある。

ネットを活用した投資家向 け広報(IR)活動に詳しい大和インベスター・リレーションズ(大和IR、東京・中央 )の米山徹幸氏は「従来、企業は機関投資家やアナリストを相手にするしかなかった。し かしインターネットの登場で個人投資家に直接訴えられるようになった」と指摘する。

大 和IRによると、決算説明会の情報をホームページで開示する企業数は99年には10社 だったが、2001年(7月16日現在)には120社に増えた。

先進的な事例として注 目を集めるのが機械部品メーカーのミネベアだ。

IR情報のページには決算説明会などI R関連のイベントの詳細を掲示する。他の会社でも説明会の際に使用した図表などをホー ムページ上に掲載する事例は増えてきたが、同社の場合は図表とともに説明者がどのよう なコメントをしたかを併記している。

イベントへの参加にも制限を設けず、IRスケジュ ールのページに表示された連絡先に申し込めば一般株主でも記者や証券アナリストなどと 一緒に説明会に参加することができる。

「アナリスト説明会は必要に応じて開催するが、 東京証券取引所やホームページ上での情報開示の方を重視している」と語るのはがん具メ ーカー、Peopleの桐渕千鶴子社長。同社は昨年春から月次決算のネット開示を始め た。一般の個人株主の比率が5割超と高く、「マスコミ発表と一般株主への情報開示の時 差を限りなくゼロに近づけることが目標」(同)だ。

直近の株主総会ではネット経由で株主からの質問を受け付けた。通常、株主総会に参加できない株主からの質問は郵送による ものが原則。初めての試みだけに質問数は5通程度と少なかったが、「今後は増えるだろ う」(桐渕社長)。招集通知や議決権行使のネット化についてもできるだけ早く取り入れ る計画だ。

商法改正の動きを先取りしたIR関連の受託サービスを提供する企業も出始め た。証券関係書類の印刷を手掛ける亜細亜証券印刷が設立した日本電子公証機構(東京・ 渋谷)だ。

株主総会の招集通知などは送付の日程が法的に決められている。同社のサービ スではメールサーバーに書面が届いていることを知らせる電子メールを顧客企業の株主に 連絡。株主がメールサーバーにパスワードを使ってアクセスすることで、いつメールを自 分のパソコンに取り込んだかを企業側で把握できる。法律などで一定期間の保存義務があ る財務関連文書などを電子的に預かる「電子金庫」サービスなども提供する。

こうした「 道具」を活用して経営の透明性をどこまで高めるかは企業の意志次第。ただ、株式持ち合 いが崩れるにつれ、透明性なしには株主をつなぎ止めるのは難しくなっている。

(松田拓 也、原田洋)



2001年7月24日 日経産業新聞

キーワード『電子公証』 BtoBなどに不可欠

インターネットでやり取りした契約書や設計図などの電子文書の内容が、第三者によって 改ざんされていないことを証明するサービスのこと。企業が重要データをネットでやり取 りしながら高額取引を進める企業間電子商取引(BtoB)や、行政機関と企業が公共事 業の入札などをネットで処理する政府対企業電子商取引(GtoB)で欠かせなくなると 見られる。

電子公証サービスは日本ベリサイン(川崎市)や日本電子公証機構(東京・港 )などの民間電子認証会社が始めている。いずれもネットで電子文書を送信した人の身分 を証明する「電子認証」の一環として提供している。企業などの顧客はこうした電子認証 会社と契約し、自社のパソコン内に「電子証明書」と呼ばれる小型の暗号ソフトを搭載、 認証と公証の両サービスを受けられる。

利用者は電子証明書を格納したパソコンから、公 証してほしい電子文書を指定し公証会社に公証を要求する。要請を受けた公証会社はその 文書が収められているサーバーと文書を確認した上で、公証データベースに文書の内容と 公証時刻を記録する。利用者には「電子公証レシート」を発行する。利用者は後日検証が 必要になった際、このレシートと文書を指定し、記録と照合して内容に変更がないことを 証明できる。

9月から電子入札を始める神奈川県横須賀市では、第三者が設けた電子公証局(電子公証を行うコンピューターシステム)を利用し、民間企業と取り交わす入札、応札データを公証してもらう。



2001年5月11日 日経産業新聞

電子文書認証サービス始動
NTTデータが先行
日本電子公証IR関連対応


電子署名・認証法の施行に伴い、インターネット上で取り交わした電子文書にも紙と同じ 法的効力が認められるようになった。契約書などをネット上でやり取りすることができるようになり企業の利便性は向上するが、文書内容が改ざんされていないことを証明する仕 組みが大前提になる。この電子文書証明サービスはNTTデータがいち早く事業化、亜細亜証券印刷が出資する日本電子公証機構(東京・港)も6月には本格運用に入る。

電子カルテで活用

NTT データのサービス名は「セキュアシ−ル」。パソコン上で電子的な指紋に例えられる「ハ ッシュ値」と呼ばれるデータを電子文書から生成する。文書の文字数、配置などのデータ を基礎にしているため文書の特徴を確実に反映するものの、ハッシュ値からは元の文書を 推定・復元することはできない。

NTTデータが運営する電子文書証明センターにハッシュ値だけを登録、登録時刻を記録した証明書が発行される。後日、原本性を証明するには 、電子文書から再度ハッシュ値を生成してセンターに照合する。

このシステムを使えば文 書の作成時刻と改ざんの有無は証明できるものの、文書の作成者は特定できなかった。このため、NTTデータは個人認証技術の日本サイバーサイン(東京・世田谷)と提携。同 社が持つ手書き署名による認証技術を盛り込むなどサービスの向上に取り組んでいる。

すでに5社が仕組みを導入している。医療機関で電子カルテの内容を証明するのに利用され ているほか、ある研究機関では日々の研究・開発の成果を登録、発明した日時が重視され る海外の特許係争に備えて使っているという。

一方、日本電子公証機構は4月から試験運用を始め、6月には本格的なサービス展開に入る計画だ。設立母体が証券関連書類の印刷 を手掛ける亜細亜証券印刷だけに、近く実現が見込まれている目論見書や株主総会招集通 知などのネット配信など、企業のIR(投資家向け広報)活動の電子化に対応できるサー ビス体系を備えている。

電子金庫サービスも

電子文書の認証、証明サービスに加え、法律などで一定期間の保 存義務のある財務関連の文書などを電子的に預かる「電子金庫」サービスも提供している 。

預かった文書は証明サービスによって内容の一致、不一致の確認が可能。正当な権限を 持つ利用者には証明付きのコピーを発行する。

さらに電子文書を安全に送達するサービス も手掛ける。このサービスでは日本電子公証機構のメールサーバーに文書が届いているこ とを知らせる電子メールを受信すべき人に連絡。その人がメールサーバーにパスワードを 使ってアクセスすることで、いつメールを自分のパソコンに取り込んだかを把握できる。 株主総会の招集通知など送達の日程が決められている文書でも安全、確実に届けることができるというわけだ。

亜細亜証券印刷は顧客企業の有価証券報告書などを作成するための 社内情報システムを1996年に完全デジタル化するなど、情報技術(IT)化の流れに 積極的に対応してきた。証券関連書類の伝達方法がネット上に移れば、印刷物の作成で収 益を得ることが難しくなる可能性があるためだ。

市場規模7500億円に

元々、情報開示前の企業の財務データを 預かるなど、信頼性が求められる仕事を手掛けていただけに、証明サービスには適任だっ たともいえる。それまで培った社内ノウハウを日本電子公証機構に分離するなどサービス 提供者としての中立性にも配慮している。

電子政府の目玉となるのは各種申請手続きのネ ットへの移行だ。これに伴い、企業間のやり取りもネット上に移行する可能性があり、両 社が手掛けるような電子文書証明サービスの需要は大幅に拡大することが予想される。

NTTデータの試算によると、電子文書の認証、証明サービスの需要は2002年ごろから 需要が本格化し、2002−2004年の平均市場規模は年7446億円に達するという 。成長性は高く、新規参入が相次ぎそうだ。

(松田拓也)



2001年5月1日 日経産業新聞

財務諸表を電子開示
会計士協会など次世代対応で推進組織


日本公認会計士協会、日立製作所、宝印刷など7企業・3団体は27日、次世代ネット記 述言語のXML(拡張可能なマーク付き言語)による財務諸表の電子開示を推進する組織 を設立したと発表した。米国の推進組織と協力して、国際会計基準に準拠した電子開示を 普及させる。

推進組織名は「XBRL JAPAN」。アメリカ公認会計士協会を中心と する団体「XBRL」の日本組織として設立した。発起人企業・団体には会計士協会など のほか日立システムアンドサービス、富士通、東京商工リサーチ、亜細亜証券印刷、日本 電子公証機構、情報サービス産業協会、XMLコンソーシアムが参加。会員企業を募集、 初年度で50社を目指す。

推進組織は財務諸表で使われる貸借対照表や資本金といった専 門用語について米XBRLが英語のXML形式で作成したリストを日本語化。また国内企 業が有価証券報告書で使っている専門用語を標準化する。英語と日本語に対応したソフト も開発する。8月までにこれらの作業を終えた後、啓もう活動に入る。

XMLで財務諸表 を作成すると、ネット上で公開しさえすれば貸借対照表、資本金といった専門用語で簡単 に検索できるようになる。日米の推進組織が用語を標準化することで投資家も米企業と日 本企業の財務諸表を簡単に検索、比較できる。また企業は1回の入力で、目的に合わせて 様々な財務諸表を作成できる。

現在、使われているネット記述言語のHTMLでは情報の 検索や加工に制約があり、特定企業の資本金などを検索するのは困難だった。米国ではX BRL仕様で作成した財務諸表を米証券取引委員会に提出する企業が出ている。



印刷情報新聞

電子ファイルの証明サービス機構
亜細亜証券印刷などが設立


亜細亜証券印刷(株)は、(株)シナジー・インキュベート、システムコンサルタントと協力し 、ネットワーク上の「電子ファイル」証明サービス機構を設立する。

商業登記制度の電子 化、電子帳簿保存法の制定、電子署名および認証業務に関する法制度の整備などを背景と して、ディスクロージャー関連の印刷業務においても今後急速にネットワーク利用が進展 することが見込まれている。すでに有価証券報告書等の提出についても電子化に向けて法 整備が進められている。

ディスクロージャー関連の印刷業界では、株式公開の申請書類、 資金調達のための有価証券届出書・目論見書、株主総会にかかわる書類など公表されてい ないインサイダー情報にあたる文書類を扱うため、厳密な機密管理が必要とされる。また 、相次ぐ新市場の開設を背景とした業務量の増大に備え、ネットワークを利用した迅速な 対応能力が求められている。

このような変化に対応するため、亜細亜証券印刷では、昨年 度からASPNET(Asia Securities Printing Netwo rk)と呼ぶネットワーク利用の情報交換システムを顧客企業との間に展開し、すでに6 00社を超える企業との情報交換に利用している。同システムには、業界としては初めて ベリサインのサーバー用証明書「グローバル・サーバーID」を導入、高度な128ビッ トSSL暗号化への対応を実現している。

このサービスをさらに充実し、高度な信頼性と 機密性を持った電子ファイル交換機構を構築するため、日本ベリサインの企業向け電子認 証ソリューション「ベリサイン・オンサイト」を導入し、CA局(認証局)として、法人 顧客向けにクライアント認証サービスを開始する計画である。

あわせて、電子ファイルの 保存や登録された電子ファイルとの同一性を保証するなど、電子ファイルを対象とした公 証機構に相当するサービス機能を組み入れる予定。このサービスは、2001年からAS PNETに接続している約600社の法人顧客との電子ファイル交換に提供していく。

これらの事業を運営するにあたっては、電子ファイル交換サービスを提供する第三者機関と しての中立性が求められるため、従来のディスクロージャー関連印刷業務とは切り離して 独立法人を設立する。新しい法人は、冒頭の3社が設立に協力した(株)日本電子公証機構で 、同サービスの開発と運営にあたる。

現在世界中で、従来の紙によるディスクロージャー 関連の情報がオンラインに移行しつつある。日本ベリサイン鰍フ児玉代表は、「企業がディスクロージャー関連の情報を電子化する際、関係した従業員を認証したり、プロセスを 厳密に記録したり、文章の改ざんを防ぐことなどをオンラインで行うために、デジタル証 明書を利用した電子認証サービスは印刷業界においても欠かせない要素となっている」と コメントしている。

日本電子公証機構では、デジタル証明書発行のための認証局の運営お よびクライアント認証サービスに加えて、バイオメトリックスを利用しユーザー本人の自 署を電子データとして受け付け、本人認証をより確実なものにしていくことも計画している。

 

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